在留資格取消制度 入管法§22の4

在留資格をもって在留する外国人が、虚偽の申立て、不利益な事実の秘匿、偽造文書の提出等の不正手段により上陸許可を受け、在留資格が与えられていることが判明した場合や、在留資格に対応する活動を一定期間以上行わずにいる事実が判明した場合は、在留資格を取り消されることがあります。

近年では、就業系の在留資格の方の更新申請の際や、留学生の就職に伴う変更申請の際に適用されるようなケースが多くなってきています。

また、平成24年7月から施行の改正法により在留資格取消事由が追加され、配偶者の身分を有する者としての活動を継続して6月以上行わないで在留すること、正当な理由がなく住所地の届出をしなかったり虚偽の届出をしたことが新たに在留資格取消事由に該当することとなりました !

在留資格が取り消されるケース

① 偽りその他不正の手段により,上陸拒否事由該当性に関する入国審査官の判断を誤らせて上陸許可の証印等を受けた場合。

  • cf.入管法第5条「上陸の拒否」

② 偽りその他不正の手段により,本邦で行おうとする活動を偽り,上陸許可の証印等を受けた場合。

  • 偽装結婚、偽装雇用etc.

③ 申請人が本邦で行おうとする活動以外の事実を偽り,上陸許可の証印等を受けた場合。

  • 学歴や経歴の詐称etc.

④ ①③までに該当する以外の場合で,虚偽の書類を提出して上陸許可の証印等を受けた場合。

  • 雇用主や受け入れ機関による嘘の申請etc.

⑤ 偽りその他不正の手段により在留特別許可や難民認定を受けたこと NEW

  • 偽装結婚による在留特別許可etc.

⑥ 現に有する在留資格(「外交」、「公用」、「教授」、「芸術」、「宗教」、「報道」、「投資・経営」、「法律・会計」、「医療」、「研究」、「教育」、「技術」、「人文知識・ 国際業務」、「企業内転勤」、「興行」、「技能」、「技能実習」、「特定活動」、「文化活動」、「短期滞在」、「留学」、「研修」、「家族滞在」)に係る活動を継続して3月以上行っていない場合(ただし,当該活動を行わないで在留していることにつき正当な理由がある場合を除きます)。

  • 就労活動を行っていない場合、就労活動の実態が伴っていない場合、不登校の留学生etc.
  • 「正当な理由」とは・・・傷病による長期の入院、失業による求職活動等、本人の意思があってもやむを得ない事情により本来の在留資格に該当する活動ができない状態にあること。

⑦ 日本人の配偶者等永住者の配偶者等が、その配偶者の身分を有する者としての活動を継続して6月以上行わないで在留していること(ただし、当該活動を行わないで在留していることにつき正当な理由がある場合を除きます)。 NEW

  • 「配偶者の身分を有する者としての活動を継続して6月以上行わない」とは、配偶者との離婚や死別の他、実質的に婚姻関係が破綻していて別居状態にあるような場合も含みます。
  • 配偶者と離婚や死別をした場合には14日以内に入国管理局へ届け出をしなければなりません。 NEW
  • 正当な理由とは・・・協議離婚、調停離婚、裁判離婚等離婚の手続中である場合、DV等により別居状態がやむを得ない場合等が該当します。

⑧ 上陸許可の証印又は許可を受けた日から90日以内に、住居地の届出をしないこと(届出をしないことにつき正当な理由がある場合を除きます)。 NEW

  • 違反の罰則・・・200万円以下の罰金

⑨ 中長期在留者が、届け出た住居地から退去した場合において、当該退去の日から90以内上陸許可の証印又は許可を受けた日から九十日以内に、住居地の届出をしないこと(届出をしないことにつき正当な理由がある場合を除きます) 。 NEW

  • 違反の罰則・・・200万円以下の罰金

⑩ 中長期在留者が、虚偽の住居地を届け出たこと。 NEW

  • 違反の罰則・・・1年以下の懲役又は200万円以下の罰金

information上記の②⑩に該当する場合の在留資格取消の対象となる許可とは、「直近の許可申請に係るもの」のみとされていますので、過去に偽り不正手段等により得た許可については在留資格取消の対象とはなりません。

例えば、過去において偽り不正の手段により在留資格の更新や変更で許可を受けた場合でも、直近の在留資格の更新や変更においての許可申請が取消事由に該当しなければ在留資格取消の対象にはなりません。

在留資格取消制度による出国と退去強制との関係

上記在留資格取消事由の①②に該当する場合

出国のための猶予期間の指定はなく、在留資格取消通知書の送達により退去強制事由となり、退去強制手続きを経て、速やかに本国へと送還されることになります。

直ちに送還されない場合においては、送還されるまでの間、入国管理センターに収容されることになります。

↑          ↓

上記在留資格取消事由の③⑩に該当する場合

30日を超えない範囲で出国のための猶予期間を指定され、指定期間内において自主的に出国することになります。

指定期間内は適法な滞在となりますが、出国の為の準備期間として認められたものなので、別の在留資格を付与されることはなく、また、従来の在留資格の活動を行うことはできません。

期間内に出国をすれば、適法な出国となり、退去強制を受けたことにはならないので上陸拒否の対象とはなりません。

  • 上陸拒否期間
制度対象者上陸拒否期間
在留資格取消制度による自主出国在留資格を取消され出国期間を指定された者なし
出国命令制度自ら出頭した一定の要件を満たす不法残留者1年
退去強制1退去強制事由該当者5年
退去強制2退去強制事由該当者(リピーターの場合)10年


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